安 田 城
富 山 県
所 在 地
通 称
城郭の構造
築 城 年
築 城 者
主な改修者
遺 構
指定文化財
再 建 造 物
訪 問 日
富山県富山市婦中町安田
安田塁
連郭式平城
1585年
前田利家
岡嶋一吉
土塁、堀
国の史跡
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2016年5月19日
安田城は、呉羽山丘陵東南麓、井田川左岸の扇状地に立地する戦国時代の平城です。堀を含めた規模は東西約150m、南北約240mです。
天正13年(1585)、全国統一を目指す羽柴(豊臣)秀吉が越中の佐々成政を攻めた際、秀吉の本陣となった白鳥城の支城として築かれました。前田家部将の岡嶋一吉が居城後、代官の平野三郎左衛門が居城しましたが、後に廃城となりました。
本丸、二の丸、右郭(くるわ)の郭の周りに、井田川から水を引き入れた堀がめぐらされていました。本丸と二の丸には高さ約2.4mに復元される土塁が存在しました。
資料館の2階から
このような城の構造は、江戸時代文化年間に富山藩士安達淳直・直章による「安田古城之図」と一致します。安田城跡のように保存状態がよく全体像がわかる平城は、全国的に少なく貴重な事例です。
出土品の約9割は「かわらけ」で占められ、油を燃やして明かりをとる灯明皿として用いられたものが多くあります。また瀬戸美濃の天目茶碗や中国製の染付皿、越中瀬戸の皿・すり鉢などの陶磁器のほか、短刀、鉄釘、銅銭、砥石、坩堝(るつぼ・金属を溶かす容器)、鉄滓(てっさい)などが出土しました。
案内板
右郭にある城の模型
土塁の断面が見られます
二の丸から本丸への土橋
二の丸から本丸方向を見ます